お役立ちコラム

宅建業免許Q&A|開業・事務所・専任宅建士・更新のよくある質問

目次
  1. はじめに
  2. Q1.どのような場合に宅建業免許が必要ですか?
  3. Q2.自己所有物件の賃貸にも宅建業免許が必要ですか?
  4. Q3.不動産管理業だけでも宅建業免許が必要ですか?
  5. Q4.個人でも宅建業免許を取得できますか?
  6. Q5.会社を設立する前に法人名義で免許申請できますか?
  7. Q6.会社の事業目的には何と記載すればよいですか?
  8. Q7.知事免許と大臣免許は何が違うのですか?
  9. Q8.東京都知事免許で他県の物件を扱えますか?
  10. Q9.宅建士の資格があれば宅建業を始められますか?
  11. Q10.代表者自身が専任宅建士になれますか?
  12. Q11.専任宅建士は副業できますか?
  13. Q12.専任宅建士が退職した場合はどうすればよいですか?
  14. Q13.自宅でも宅建業の事務所にできますか?
  15. Q14.レンタルオフィスやシェアオフィスでも申請できますか?
  16. Q15.事務所写真は誰が撮影しますか?
  17. Q16.身分証明書などは誰が取得しますか?
  18. Q17.宅建業免許の取得までどのくらいかかりますか?
  19. Q18.保証協会には必ず加入しなければなりませんか?
  20. Q19.ハトマークとウサギマークのどちらを選べばよいですか?
  21. Q20.宅建業免許の通知が来たら、すぐ営業できますか?
  22. Q21.宅建業免許に有効期限はありますか?
  23. Q22.代表者・役員・専任宅建士が変わった場合は届出が必要ですか?
  24. Q23.事務所を移転してから変更届を出せばよいですか?
  25. Q24.他の都道府県に支店を出す場合は変更届だけでよいですか?
  26. Q25.変更届を出し忘れていた場合、次の更新時に出せばよいですか?
  27. Q26.宅建業免許の申請は自分でもできますか?
  28. Q27.行政書士にはどこまで依頼できますか?
  29. まとめ
  30. 関連記事

はじめに

宅建業免許については、これから不動産会社を開業する方だけでなく、すでに免許を取得して営業している事業者からも、さまざまなご相談があります。

例えば、

  • 自宅やレンタルオフィスでも免許を取得できるのか
  • 宅建士の資格があれば宅建業を始められるのか
  • 代表者自身が専任宅建士になれるのか
  • 保証協会には必ず加入しなければならないのか
  • 免許取得までどのくらいかかるのか
  • 役員や事務所を変更した場合に届出が必要なのか

といったご質問です。

この記事では、宅建業免許の新規申請、事務所、専任宅建士、保証協会、更新、変更届について、よくある質問をQ&A形式で解説します。


Q1.どのような場合に宅建業免許が必要ですか?

宅地・建物について、次の取引を「業として行う」場合には、宅建業免許が必要です。

  • 自ら売買・交換する
  • 売買・交換を代理・媒介する
  • 賃貸借を代理・媒介する

「業として行う」に該当するかは、取引回数だけでなく、取引の相手方、目的、不動産を取得した経緯、販売方法、過去・将来の取引予定などから総合的に判断されます。

例えば、一度の販売計画であっても、土地を複数に区画分けして別々の購入者へ販売する場合には、宅建業に該当する可能性があります。

詳しくは、次の記事をご覧ください。

宅建業とは


Q2.自己所有物件の賃貸にも宅建業免許が必要ですか?

自分や自社が所有するアパート、マンション、店舗、事務所などを、自ら貸主となって賃貸する行為は宅建業に含まれません。

複数の自己所有物件を継続して賃貸する場合も、その行為だけであれば宅建業免許は原則として不要です。

一方、他人が所有する物件について、貸主と借主の間に入り賃貸借契約を仲介する場合には、宅建業免許が必要です。


Q3.不動産管理業だけでも宅建業免許が必要ですか?

家賃の集金、建物の維持管理、契約更新、修繕手配、退去対応など、賃貸住宅の管理業務だけを行う場合には、原則として宅建業免許は不要です。

ただし、管理業務と併せて入居者を募集し、賃貸借契約の成立を仲介する場合には、その仲介業務について宅建業免許が必要です。

また、他人から委託を受けて管理する賃貸住宅が200戸以上となる場合には、原則として賃貸住宅管理業の登録が必要です。


Q4.個人でも宅建業免許を取得できますか?

個人でも取得できます。

宅建業免許は、法人だけを対象とした制度ではありません。

個人事業として開業する場合も、

  • 事務所
  • 専任宅建士
  • 欠格要件への非該当
  • 営業保証金または保証協会
  • 申請書類

などの要件を満たせば申請できます。

法人と個人のどちらを選ぶかは、事業規模、取引先、資金計画、将来の支店展開などを踏まえて検討します。


Q5.会社を設立する前に法人名義で免許申請できますか?

設立登記が完了していない法人は、まだ法人として成立していないため、その法人名義で宅建業免許を申請することはできません。

法人で宅建業を始める場合は、一般的に次の順序で進めます。

  1. 会社の基本事項を決める
  2. 定款を作成する
  3. 会社設立登記を行う
  4. 履歴事項全部証明書を取得する
  5. 宅建業免許を申請する

ただし、事務所、役員、専任宅建士などの準備は、会社設立手続きと並行して進めることができます。


Q6.会社の事業目的には何と記載すればよいですか?

法人で申請する場合は、定款および登記事項証明書の目的欄に、宅建業を営むことが確認できる記載が必要です。

一般的には、

  • 宅地建物取引業
  • 不動産の売買、賃貸、管理及びその仲介

などの記載が考えられます。

ただし、実際に行う事業内容によって適切な表現は異なります。

将来、賃貸管理、買取再販、建設業なども行う予定がある場合には、それらを含めて目的を検討します。

目的の記載が不十分な場合には、宅建業免許申請前に定款変更や目的変更登記が必要になることがあります。


Q7.知事免許と大臣免許は何が違うのですか?

宅建業の事務所を設置する都道府県の数によって決まります。

  • 1つの都道府県内だけに事務所を置く:都道府県知事免許
  • 2つ以上の都道府県に事務所を置く:国土交通大臣免許

例えば、東京都内に本店と支店があっても、すべて東京都内であれば東京都知事免許です。

一方、東京都に本店、神奈川県に宅建業の支店を置く場合には国土交通大臣免許となります。

知事免許と大臣免許の違い


Q8.東京都知事免許で他県の物件を扱えますか?

扱うことができます。

免許区分は、取り扱う物件の所在地や営業地域ではなく、宅建業の事務所を置く都道府県数によって決まります。

事務所が東京都内だけであれば、千葉県、神奈川県、埼玉県などの物件を取り扱っても、それだけで大臣免許が必要になるわけではありません。

インターネットを通じて全国の物件を紹介する場合も同様です。


Q9.宅建士の資格があれば宅建業を始められますか?

宅建士の資格だけでは、宅建業を始めることはできません。

「宅地建物取引士」と「宅地建物取引業者」は別の制度です。

宅建業を営む事業者は、宅建業免許を取得し、事務所ごとに必要人数の専任宅建士を配置しなければなりません。

専任宅建士は、原則として、宅建業に従事する者5人につき1人以上必要です。

専任の宅地建物取引士とは


Q10.代表者自身が専任宅建士になれますか?

代表者自身が有効な宅地建物取引士証を持ち、常勤性・専従性などの要件を満たしていれば、専任宅建士になることができます。

代表者だから一律に認められる、または認められないということではありません。

次のような場合には、専任性について慎重な確認が必要です。

  • 他社でも常勤している
  • 他の法人の代表者を兼ねている
  • 通常の勤務時間中に別の仕事をしている
  • 事務所から著しく遠い場所に居住している

実際の勤務時間や業務内容から個別に判断されます。


Q11.専任宅建士は副業できますか?

申請先の運用と実際の勤務状況によって判断されます。

東京都では、通常の勤務時間中は宅建業の事務所に常勤し、その事務所の宅建業務に専ら従事していることを確認できる場合、夜間や休日などの勤務時間外の副業を原則として認める運用が示されています。

ただし、

  • 宅建業務と副業の勤務時間が重なる
  • 他の宅建業者で勤務する
  • 副業によって宅建業務に支障が生じる
  • 他社の代表者として通常の営業時間中も業務を行う

といった場合には、専任性が認められない可能性があります。

東京都以外では運用が異なる可能性があるため、申請先へ確認してください。


Q12.専任宅建士が退職した場合はどうすればよいですか?

まず、退職によって必要な専任宅建士数を下回らないか確認します。

必要人数を下回った場合には、宅建業法上、2週間以内に必要人数を満たすための措置を講じなければなりません。

また、宅建業者側では専任宅建士に関する変更届を行い、宅建士本人についても勤務先等の変更登録が必要になる場合があります。

変更届の提出期限と、専任宅建士の不足を解消する期限は別です。

実務上は、退職日までに後任の専任宅建士を確保しておくことが重要です。


Q13.自宅でも宅建業の事務所にできますか?

自宅だから一律に認められないというわけではありません。

ただし、東京都では一般の戸建住宅やマンションの一室を事務所とすることは原則として認めないとしたうえで、一定の独立性を備えている場合には個別に審査しています。

例えば、次のような点が確認されます。

  • 事務所専用の出入口があるか
  • 玄関から居住部分を通らず事務所へ入れるか
  • 事務所を通らず居住部分へ移動できるか
  • 居住部分と壁で区切られているか
  • 事務所専用として使用されているか
  • 来客対応や事務処理ができる設備があるか
  • 事務所名の表示ができるか

住宅全体の間取り図や、入口から事務所までの経路が分かる写真などを求められることがあります。

物件の改装や申請準備を進める前に、平面図を用意して事前確認することをおすすめします。


Q14.レンタルオフィスやシェアオフィスでも申請できますか?

個室や専用区画があるというだけで、必ず宅建業の事務所として認められるわけではありません。

次の点を確認する必要があります。

  • 他の利用者から独立した区画であるか
  • 事務所を継続して使用する権原があるか
  • 宅建業を行うことが契約上認められているか
  • 事務机・応接スペース等を設置できるか
  • 固定電話など必要な設備を確保できるか
  • 郵便物を受け取れるか
  • 事務所名を表示できるか
  • 業者票・報酬額表等を掲示できるか

フリーアドレス型や、他社と執務スペースを共用する形態では、事務所として認められない可能性があります。

物件契約前に、契約書案、平面図、写真、運営会社の利用規約等を準備して申請先へ確認することが重要です。


Q15.事務所写真は誰が撮影しますか?

当事務所の基本料金では、お客様に事務所写真を撮影していただき、行政書士が写真の内容を確認します。

不足する写真や撮り直しが必要な箇所があれば、具体的にご案内します。

行政書士が事務所を訪問して撮影することも可能です。

追加業務 報酬(税込)
事務所への出張撮影 22,000円
遠方への交通費 別途実費

写真は、建物の外観、入口、事務所内部、執務スペースなど、申請先が指定する内容を撮影する必要があります。

なお、写真撮影によって事務所要件を満たせるわけではありません。事務所の構造や使用状況に問題がある場合には、事前の改善が必要です。


Q16.身分証明書などは誰が取得しますか?

基本料金では、必要書類の一覧を作成し、お客様に取得していただく証明書をご案内します。

お客様に取得していただく場合には、代理取得報酬は発生しません。

当事務所による代理取得も可能です。

追加業務 報酬(税込)
各種証明書の代理取得 1通につき5,000円
発行手数料・郵送料等 別途実費

役員等の人数が多い場合には必要通数も増えるため、お見積り時に取得方法を確認します。


Q17.宅建業免許の取得までどのくらいかかりますか?

東京都知事免許では、申請書類の受付後、補正期間を含めて約30日から60日が審査期間の目安とされています。

ただし、

  • 書類の不足
  • 事務所要件の追加確認
  • 役員や専任宅建士の確認
  • 申請後の変更

などがあると、さらに時間がかかる可能性があります。

また、免許通知後に営業保証金の供託または保証協会の手続きを完了する必要があります。

会社設立、事務所準備、証明書取得などの期間を含めると、実際の営業開始まではさらに余裕を見ておく必要があります。


Q18.保証協会には必ず加入しなければなりませんか?

保証協会への加入自体は必須ではありません。

営業を開始する方法には、次の2つがあります。

  • 営業保証金を供託する
  • 保証協会へ加入し、弁済業務保証金分担金を納付する

本店1か所の場合、営業保証金は1,000万円です。

保証協会へ加入する場合の弁済業務保証金分担金は60万円ですが、別途、入会金や会費などが必要です。

保証協会とは(ハトマーク・ウサギマーク)


Q19.ハトマークとウサギマークのどちらを選べばよいですか?

一律にどちらがよいとはいえません。

次の項目について、両団体の最新資料を比較することをおすすめします。

  • 入会時に支払う総額
  • 翌年度以降の会費
  • 地域の支部・ブロックの活動
  • 研修・業務相談
  • 会員向けシステム
  • レインズの利用方法
  • 加入審査にかかる期間
  • 支店を追加する場合の費用

入会時の費用だけでなく、開業後にどのような支援を受けたいかも考慮して選びましょう。


Q20.宅建業免許の通知が来たら、すぐ営業できますか?

免許通知を受けただけでは、直ちに営業を開始できません。

営業開始前に、

  • 営業保証金を供託して届出を行う
  • 保証協会に加入して必要な手続きを完了する

という、いずれかの手続きが必要です。

保証協会への加入には審査や事務所調査等があり、一定の期間がかかることがあります。

宅建業免許申請と保証協会への加入準備を並行して進めることをおすすめします。


Q21.宅建業免許に有効期限はありますか?

宅建業免許の有効期間は5年間です。

引き続き営業する場合は、原則として、有効期間満了日の90日前から30日前までに更新申請を行います。

法定期間内に更新申請を行っていれば、有効期間満了までに更新処分が完了しなくても、処分が行われるまで従前の免許が効力を有します。

一方、更新申請をしないまま有効期間が満了すると、免許の効力を失い、宅建業を続けることができません。

この場合は、原則として新規免許をあらためて申請する必要があります。

宅建業免許の更新


Q22.代表者・役員・専任宅建士が変わった場合は届出が必要ですか?

宅建業者名簿の登載事項に変更が生じた場合は、原則として変更の日から30日以内に変更届を提出します。

主な変更事項は、次のとおりです。

  • 商号・名称
  • 代表者
  • 法人の役員
  • 事務所
  • 政令で定める使用人
  • 専任宅建士

会社の変更登記をしても、宅建業者名簿の内容が自動的に変更されるわけではありません。

宅建業免許の変更届


Q23.事務所を移転してから変更届を出せばよいですか?

変更届は、原則として移転後30日以内に提出します。

ただし、実際の手続きは移転前から準備する必要があります。

新しい物件を契約する前に、

  • 宅建業の事務所要件を満たしているか
  • 賃貸借契約上、宅建業の事務所として使用できるか
  • 専任宅建士を配置できるか
  • 看板や業者票を掲示できるか
  • 写真・平面図等を準備できるか

を確認しておきましょう。

移転後に事務所要件を満たさないことが判明すると、営業開始の遅れや再移転につながる可能性があります。


Q24.他の都道府県に支店を出す場合は変更届だけでよいですか?

知事免許の宅建業者が、他の都道府県にも宅建業の事務所を設置する場合には、単なる変更届ではなく、国土交通大臣免許への「免許換え新規申請」が必要です。

例えば、東京都知事免許の宅建業者が神奈川県に宅建業の支店を設ける場合が該当します。

免許換えに伴い、

  • 新しい事務所の要件確認
  • 専任宅建士の配置
  • 政令で定める使用人
  • 保証協会への追加手続き
  • 弁済業務保証金分担金の追加納付
  • 宅建士の勤務先登録

なども確認する必要があります。

支店の営業開始日から逆算して準備することが重要です。


Q25.変更届を出し忘れていた場合、次の更新時に出せばよいですか?

更新時まで放置することはおすすめできません。

変更届は、原則として変更の日から30日以内に提出する手続きです。

届出漏れに気付いた場合は、現在の会社・事務所の状況と、免許行政庁へ届け出ている内容を照合し、未届事項を整理します。

変更内容や遅延期間によって申請先の取扱いが異なる可能性があるため、必要書類を準備したうえで申請先へ確認してください。

更新申請時に未届事項が判明すると、先に変更届の提出を求められ、更新手続きに影響することがあります。


Q26.宅建業免許の申請は自分でもできますか?

ご自身で申請することも可能です。

ただし、宅建業免許では申請書を書くこと以上に、申請前の要件確認が重要です。

特に、

  • 事務所
  • 専任宅建士
  • 代表者・役員等の欠格要件
  • 法人の事業目的
  • 必要な証明書
  • 保証協会または営業保証金
  • 開業スケジュール

を事前に確認する必要があります。

申請先によって書類や行政実務が異なる場合があるため、最新の手引きを確認しながら準備しましょう。


Q27.行政書士にはどこまで依頼できますか?

行政書士なかじま法務事務所では、宅建業免許について次の業務を基本料金で承っております。

  1. 初回相談・要件確認
  2. 必要書類一覧の作成
  3. 申請書・添付書類の作成
  4. お客様が撮影した事務所写真の確認
  5. 行政庁への提出
  6. 申請後の補正対応
  7. 免許通知後の手続き案内

次の業務は、必要に応じて追加で対応します。

  • 各種証明書の代理取得
  • 事務所への出張撮影
  • 保証協会入会申請の書類作成・手続き支援
  • 宅建士本人の資格登録・変更登録
  • 複数の未届事項の整理
  • 司法書士と連携した会社設立・変更登記

追加業務については、依頼内容を確認して事前にお見積りをご案内します。


まとめ

宅建業免許では、新規申請だけでなく、営業開始後も継続的な管理が必要です。

特に重要なのは、次の点です。

  • 予定する事業が宅建業に該当するか
  • 事務所が要件を満たしているか
  • 専任宅建士を必要人数配置できているか
  • 保証協会または営業保証金の手続きを行ったか
  • 5年ごとの更新期限を管理しているか
  • 役員・事務所・専任宅建士等の変更を届け出ているか
  • 支店新設により免許換えが必要にならないか

行政書士なかじま法務事務所では、宅建業免許の新規申請、更新、変更届、免許換えについてサポートしております。

「自宅やレンタルオフィスで免許を取得できるか確認したい」

「専任宅建士の要件を満たしているかわからない」

「過去の変更届に漏れがないか確認したい」

という段階でも、お気軽にご相談ください。

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