お役立ちコラム
8.122026
宅建業免許の更新とは?期限・必要書類と更新前に確認したいポイント

はじめに
宅建業免許には有効期間があります。
不動産会社として引き続き宅建業を営むためには、定められた期間内に免許の更新申請を行わなければなりません。
「更新だから、新規申請より簡単なのでは?」
と思われるかもしれませんが、実際の更新申請では、現在の事務所、役員、専任の宅地建物取引士などが免許要件を満たしているかを改めて確認し、必要な書類を整える必要があります。
また、この5年間に役員や事務所、専任宅建士などに変更があったにもかかわらず、変更届が提出されていないことが更新準備の段階で判明するケースも考えられます。
この記事では、宅建業免許の更新時期や必要な準備、更新前に確認しておきたいポイントについて解説します。
1.宅建業免許の有効期間は5年間
宅建業免許の有効期間は5年間です。
免許証には有効期間が記載されており、その後も引き続き宅建業を営む場合には、更新申請が必要です。
一度宅建業免許を取得すれば永久に営業できるわけではありません。
そのため、不動産会社では、自社の免許の有効期限をきちんと管理しておくことが重要です。
2.更新申請はいつからできる?
宅建業免許の更新申請は、原則として、
免許の有効期間が満了する日の90日前から30日前まで
に行います。
例えば、免許の有効期間満了日が12月31日であれば、そこから逆算して更新準備を進める必要があります。
期限直前になってから準備を始めると、
- 必要な証明書が揃わない
- 役員等の情報と登記内容が一致しない
- 専任宅建士について確認が必要になる
- 過去の変更届が提出されていないことが判明する
といった問題が生じる可能性があります。
そのため、更新申請ができる90日前になってから準備を始めるのではなく、その前から現在の登録内容を確認しておくことをおすすめします。
3.宅建業免許の更新では何を確認される?
更新申請は、単に免許証の有効期限を書き換えるだけの手続きではありません。
申請時点で、引き続き宅建業免許の要件を満たしているか確認されます。
例えば、
- 事務所が宅建業の事務所として適切か
- 必要な人数の専任宅建士が配置されているか
- 代表者や役員等が欠格要件に該当していないか
- 宅建業に従事する者の状況
- 会社の登記事項
- 宅建業の営業実績
などについて、申請書や添付資料による確認が行われます。
更新申請では、宅地建物取引業経歴書、代表者・役員等の略歴書、専任の宅地建物取引士設置証明書、宅地建物取引業に従事する者の名簿、財務関係書類、納税証明書、事務所に関する資料など、多くの書類を準備する必要があります。
そのため、「更新だから簡単な届出だけで済む」と考えず、現在の会社・事務所・人員の状況を確認しながら準備を進めることが大切です。
4.更新前に必ず確認したい「変更届」
宅建業免許の更新で、特に確認しておきたいのが過去の変更届がすべて提出されているかという点です。
宅建業者名簿の登載事項に変更があった場合には、原則として変更後30日以内に変更届を提出する必要があります。
例えば、
- 商号・名称の変更
- 代表者の変更
- 役員の就任・退任
- 事務所所在地の変更
- 支店の新設・廃止
- 政令で定める使用人の変更
- 専任の宅地建物取引士の変更
などです。
会社では登記を変更していても、宅建業免許についての変更届を出していなかった、ということもあり得ます。
そこで更新準備を始める際には、現在の会社の状況と免許行政庁に届け出ている内容が一致しているか、一度整理して確認することが大切です。
変更漏れが見つかった場合には、更新申請とは別に変更手続きが必要になることがあります。
5.専任宅建士についても確認する
更新時には、専任の宅地建物取引士についても確認が必要です。
例えば、
- 現在もその事務所に常勤しているか
- 必要な人数を満たしているか
- 宅地建物取引士証の有効期間に問題がないか
- 宅建士本人の資格登録簿の変更が必要な場合に、必要な手続きが済んでいるか
などを確認しておきます。
また、宅建業者側で行う「専任宅建士に関する変更届」と、宅建士本人が行う資格登録簿の変更手続きは別の手続きです。
専任宅建士の就任・退任や勤務先変更などがあった場合には、それぞれ必要な手続きが済んでいるか確認しておきましょう。
6.事務所についても現在の状態を確認する
宅建業免許では、事務所も重要な免許要件の一つです。
更新申請では、事務所の所在地や使用状況についても確認が必要です。
申請先によっては、事務所の平面図や写真、建物の外観・入口、事務所内部、宅建業者票や報酬額表の掲示状況などを確認するための資料を求められます。
そのため、
- 事務所を移転していないか
- 事務所の使用状況が変わっていないか
- 届け出ている所在地と現況が一致しているか
- 宅建業者票など必要な掲示が適切にされているか
などを事前に確認しておきましょう。
事務所の要件や提出する写真・図面などの詳細は申請先によって異なるため、更新時には最新の手引きを確認することが大切です。
7.更新申請に必要となる主な書類
具体的な必要書類は、知事免許・大臣免許や申請先によって異なりますが、更新申請では一般的に次のような書類を準備します。国土交通省や関東各県も、申請先ごとの手引・必要書類を確認するよう案内しています。
- 宅地建物取引業免許申請書
- 宅地建物取引業経歴書
- 誓約書
- 代表者・役員等の略歴書
- 身分証明書
- 登記されていないことの証明書
- 専任の宅地建物取引士に関する書類
- 宅地建物取引業に従事する者の名簿
- 法人の履歴事項全部証明書
- 納税証明書
- 貸借対照表・損益計算書
- 事務所に関する書類・写真 など
また、身分証明書や登記事項証明書などの証明書類については、発行後一定期間内のものを求められることがあります。
必要以上に早く取得すると、申請時には有効な期間を過ぎてしまう可能性もあるため、更新スケジュールを確認したうえで取得することをおすすめします。
必要書類や証明書の有効期間、提出方法などの詳細は、申請先の最新の手引きを確認してください。
8.宅建業免許の更新と「宅建士証の更新」は別です
名称が似ているため混同しやすいのですが、宅建業免許の更新と宅地建物取引士証の更新は別の手続きです。
宅建業免許は、不動産会社や個人事業者が宅建業を営むための免許です。
一方、宅地建物取引士証は、宅建士個人に交付されるものです。
そのため、会社の宅建業免許を更新したからといって、専任宅建士の宅建士証まで自動的に更新されるわけではありません。
宅建士証についても有効期間を確認し、必要な場合には法定講習の受講等を含む更新手続きを行う必要があります。
9.更新申請は「5年間の棚卸し」と考える
宅建業免許の更新は、単なる期限延長の手続きと考えるより、この5年間の会社の状態を一度整理する機会と考えると分かりやすいでしょう。
5年間あれば、
- 役員が変わった
- 従業員が増えた
- 専任宅建士が交代した
- 事務所を移転した
- 支店を設置・廃止した
- 会社の商号を変更した
など、さまざまな変化が生じる可能性があります。
更新申請の前にこうした変更を整理し、届出漏れがないか確認することで、更新手続きをスムーズに進めやすくなります。
まとめ
宅建業免許は5年ごとに更新が必要で、更新申請は原則として有効期間満了日の90日前から30日前までに行います。
更新時には、現在も免許要件を満たしているかを確認し、多くの申請書類を準備する必要があります。
特に注意したいのは、この5年間に生じた変更が適切に届け出られているかという点です。
更新準備を始める際には、役員、事務所、専任宅建士などの現在の状況と、免許行政庁へ届け出ている内容を照合しておくことをおすすめします。
行政書士なかじま法務事務所では、宅建業免許の更新申請だけでなく、更新前の変更事項の確認や、必要に応じた変更届についてもサポートしております。
「更新時期が近づいているが、何から確認すればよいかわからない」
「過去の変更届がきちんと提出されているか不安」
という場合も、お気軽にご相談ください。
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