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賃貸住宅管理業の更新手続き|期限・必要書類・電子申請の流れ

賃貸住宅管理業の登録には5年間の有効期間があります。有効期間満了後も登録を継続するには、所定の期間内に更新申請を行わなければなりません。

2021年(令和3年)の制度開始時に登録した事業者は、初めての更新時期を迎えています。しかし、国から更新時期の案内が必ず届くわけではありません。更新申請では、現在の登録内容、業務管理者、財務状況、管理物件などを改めて確認する必要があります。

この記事では、賃貸住宅管理業の更新期限、必要書類、電子申請の流れ、更新前に確認すべき注意点を行政書士が分かりやすく解説します。

賃貸住宅管理業の登録更新とは

賃貸住宅管理業者の登録の有効期間は5年間です。登録を継続する場合は、有効期間が満了する前に更新申請を行います。

自己所有物件を除く賃貸住宅の管理戸数が200戸以上の事業者には、国土交通大臣の登録が義務付けられています。管理戸数が200戸未満の事業者は任意登録ですが、登録を受けている間は、登録事業者として賃貸住宅管理業法上の規制を受けます。

そのため、更新にあたっては、単に有効期限を延長するだけではなく、申請時点でも登録要件を満たしているかを確認することが重要です。

更新申請は満了日の90日前から30日前まで

更新申請の受付期間は、現在の登録有効期間満了日の90日前から30日前までです。

満了日の直前まで申請できるわけではありません。また、登録の有効期間について、行政庁から事前に連絡が来るとは限りません。登録通知書、営業所等に掲示している標識、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」などで、自社の有効期間を確認しておきましょう。

申請内容に不備があると補正に時間がかかるため、受付期間に入る前から登録内容と必要書類を確認し、受付開始後できるだけ早く申請するのが安全です。

更新期限を過ぎた場合はどうなる?

受付期間内に更新申請をしないまま有効期間が満了すると、登録の効力は自動的に失われます。

登録が失効した後は、登録が義務付けられる規模の賃貸住宅管理業を継続できません。改めて登録を受ける場合は「更新」ではなく「新規登録」となり、新規登録のための登録免許税9万円も必要になります。

更新忘れは営業に直接影響するため、「まだ通知が届いていないから大丈夫」と判断せず、自社で期限を管理することが大切です。

更新前に確認しておきたい登録内容

更新申請を準備する際は、現在の会社や事業の実態と、国に登録されている内容が一致しているかを確認します。

  • 商号・名称、所在地、代表者
  • 法人の役員、相談役、顧問、一定割合以上の株主・出資者
  • 営業所または事務所の名称・所在地
  • 業務管理者の配置状況
  • 既に有している宅建業免許などの免許・登録
  • 管理戸数や管理物件の内容
  • 財産の分別管理の状況

役員、所在地、営業所などに変更があったにもかかわらず、変更届が提出されていない場合は、更新申請とは別に変更手続きが必要になることがあります。未届の変更が見つかった場合は、申請先の地方整備局等に提出方法や順序を確認したうえで対応します。

業務管理者の配置状況も再確認する

賃貸住宅管理業者は、営業所または事務所ごとに、要件を満たす業務管理者を1名以上配置しなければなりません。

更新前には、業務管理者が現在も在籍しているか、資格証等が有効か、営業所ごとの配置に変更がないかを確認します。業務管理者の配置状況に変更がある場合は、必要な届出も整理しておきましょう。

業務管理者の資格を確認する書類としては、状況に応じて、賃貸不動産経営管理士証、認定証書、移行講習修了証、宅地建物取引士証、指定講習修了証などが必要になります。

更新申請に必要となる主な書類

更新申請では、新規登録時と同様の申請書・添付書類を準備します。申請者が法人か個人か、宅地建物取引業者やマンション管理業者として登録されているかなどによって、省略できる書類が異なります。

法人の更新申請で一般的に確認・準備する書類は、次のとおりです。

  • 登録申請書
  • 役員、相談役、顧問、一定割合以上の株主・出資者等に関する書面
  • 業務等の状況に関する書面
  • 業務管理者の配置状況と資格確認書類
  • 欠格要件に該当しない旨の誓約書
  • 定款または寄付行為
  • 履歴事項全部証明書
  • 法人税の納税証明書(その1)
  • 最近の事業年度の貸借対照表・損益計算書
  • 必要に応じて役員等の身分証明書・略歴書
  • 管理物件一覧表
  • 更新手数料分の収入印紙を貼付した登録申請書第六面

個人申請では、住民票、所得税の納税証明書、財産に関する調書、申請者の略歴書など、法人とは異なる書類が必要になります。

提出書類の要否や省略可否は申請者の状況によって変わるため、必ず申請先の地方整備局等が公開している最新の必要書類一覧で確認してください。

更新時には財産的基礎も審査される

更新申請では、賃貸住宅管理業を遂行するために必要な財産的基礎があるかも確認されます。

法人の場合、原則として、申請日を含む事業年度の前事業年度における貸借対照表と損益計算書を提出します。基本的には、負債の合計額が資産の合計額を超えておらず、支払不能に陥っていないことが確認されます。

直近の貸借対照表が債務超過であっても、直前2年間に当期純利益が生じている場合や、十分な資力を有する代表者からの借入金を考慮すれば実質的に債務超過ではない場合など、事情によって登録が認められる余地があります。ただし、追加資料や専門的な説明が必要になるため、早めの確認が必要です。

電子申請と書面申請の違い

更新申請には、賃貸住宅管理業登録等電子申請システムを利用する方法と、申請書を郵送する方法があります。国土交通省は電子申請システムの利用を推奨していますが、書面による申請も可能です。

電子申請の場合

  • GビズIDプライムアカウントを取得する
  • 申請システム上で申請事項を入力する
  • 添付書類をPDF化してアップロードする
  • 更新手数料は18,000円
  • 収入印紙を貼付した登録申請書第六面の原本は、別途郵送する

GビズIDプライムは、取得に2~3週間以上かかる場合があります。まだ取得していない事業者は、更新受付期間を待たずに準備しておくことをおすすめします。

書面申請の場合

  • 所定の申請書と添付書類を作成して郵送する
  • 更新手数料は18,700円
  • 収入印紙を貼付した登録申請書第六面を申請書と一緒に提出する

郵送の場合は期限日の消印が有効とされていますが、不備や補正の可能性を考えると、期限間際の提出は避けた方が安全です。

行政書士へ電子申請を委任する場合

賃貸住宅管理業登録等電子申請システムには、事業者が行政書士等へ申請を委任する仕組みがあります。

行政書士へ依頼する場合でも、申請者側でGビズIDプライムアカウントを取得し、GビズID上で委任手続きを行う必要があります。IDやパスワードを行政書士へ渡して操作を任せるのではなく、システム上で正式な委任関係を設定したうえで、行政書士が自らのアカウントを使って代理申請します。

そのため、行政書士へ依頼する場合も、GビズIDの取得は早めに進めておく必要があります。

更新申請の一般的な流れ

  1. 登録の有効期間を確認する
    登録通知書、標識、国土交通省の検索システムなどで満了日を確認します。
  2. 現在の登録内容を確認する
    商号、役員、営業所、業務管理者などに未届の変更がないか確認します。
  3. 財務状況と必要書類を確認する
    直近の決算書、納税証明書、管理物件一覧表などを準備します。
  4. GビズIDと委任関係を準備する
    電子申請を利用する場合に必要です。
  5. 更新申請を行う
    受付期間内に電子申請または書面申請を行います。
  6. 収入印紙を貼付した第六面を郵送する
    電子申請の場合も原本の郵送が必要です。
  7. 補正に対応する
    地方整備局等から確認や追加資料の提出を求められた場合は対応します。
  8. 更新完了を確認する
    電子申請の場合はシステム上で登録番号等の通知を確認します。

更新申請で起こりやすい問題

  • 有効期間の満了日を正確に把握していなかった
  • 役員や営業所などの変更届が未提出だった
  • 申請に使う決算書の事業年度を誤っていた
  • 申請書の管理戸数と管理物件一覧表の数字が一致していなかった
  • 業務管理者の資格確認書類が不足していた
  • GビズIDの取得や委任設定が間に合わなかった
  • 電子申請後に必要な第六面の郵送を忘れていた
  • 債務超過などにより追加の財務資料が必要になった

更新申請は5年に一度の手続きであるため、前回の担当者が退職していたり、登録時の資料が見つからなかったりすることもあります。受付期間に入る前から資料を整理しておくことが重要です。

自社で申請するか、行政書士へ依頼するか

賃貸住宅管理業の更新申請は、自社で行うことも可能です。登録内容に変更がなく、必要書類が整理され、電子申請に対応できる場合は、自社申請も選択肢になります。

一方、次のような場合は、行政書士へ相談するメリットがあります。

  • 更新期限が近づいている
  • 役員、営業所、業務管理者などに変更がある
  • 過去の変更届が提出されているか分からない
  • 必要書類や財務要件に不安がある
  • GビズIDを使った電子申請に対応する時間がない
  • 日常業務を続けながら更新手続きを進めたい

行政書士へ依頼する場合は、登録内容の確認、必要書類の整理、申請書作成、電子申請、申請後の補正対応まで、依頼範囲を事前に確認しておきましょう。

よくある質問

更新案内が届かなくても申請が必要ですか?

必要です。行政庁から更新案内が必ず送られるわけではありません。事業者自身で登録の有効期間を確認し、期限を管理する必要があります。

電子申請を利用しなければなりませんか?

電子申請は推奨されていますが、書面申請も可能です。手数料は電子申請が18,000円、書面申請が18,700円です。

更新期限を過ぎてしまった場合、遅れて申請できますか?

更新として申請することはできません。有効期間の満了によって登録は失効し、再び登録を受ける場合は新規登録申請が必要になります。

役員変更などの届出漏れがある場合はどうすればよいですか?

未届の変更内容を整理し、変更届と更新申請の提出方法や順序を申請先へ確認します。変更事項や経過期間によって必要書類が異なるため、個別の確認が必要です。

更新申請にはどのくらい時間がかかりますか?

標準処理期間は、申請書が到着した日の翌日から起算して90日間とされています。ただし、補正や追加資料の提出に要する期間は含まれません。実際の処理期間は申請内容や申請先によって異なる場合があります。

まとめ

賃貸住宅管理業の登録は5年ごとに更新が必要で、更新申請は有効期間満了日の90日前から30日前までに行います。

更新前には、有効期間だけでなく、役員・営業所・業務管理者等の登録内容、管理戸数、財務状況、過去の変更届の提出状況まで確認することが重要です。

行政書士なかじま法務事務所では、賃貸住宅管理業の新規登録・更新について、必要書類の確認、申請書作成、GビズIDによる委任設定のご案内、電子申請、申請後の補正対応までサポートしております。

「更新期限が近い」「変更届に漏れがないか不安」「電子申請の進め方が分からない」という事業者様は、早めにご相談ください。

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