お役立ちコラム

宅建業免許の取得要件を徹底解説!「人・場所・お金」とは?

これから不動産業、すなわち宅地建物取引業(宅建業)を始めようとお考えの皆様へ。

人々の大切な「住」に関わる宅建業は大きな責任が伴うため、事業を開始するには「宅地建物取引業免許」の取得が法律で義務付けられています。

しかし、免許取得には厳格な要件があり、「何から準備すればいいの?」「自分は免許を取れるのだろうか?」といった疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、宅建業免許の取得を目指す方に向けて、免許の種類、満たすべき3つの要件(人・場所・お金)、注意すべき欠格要件などを分かりやすく解説します。スムーズな免許取得と事業スタートに向けて、ぜひ参考にしてください。

そもそも「宅建業(宅地建物取引業)」とは?

一般的に「不動産業」と呼ばれるものの一部ですが、法律(宅地建物取引業法)において免許が必要とされるのは、以下のいずれかの行為を「業として行う」場合です。

  • 自らが行う宅地または建物の売買・交換

  • 他人が行う宅地または建物の売買・交換・賃貸借の代理または媒介

ここでのポイントは「業として行う」という点です。不特定多数を相手に、反復継続して取引を行うことを意味します。

【宅建業免許が必要なケース・不要なケース】

取引の種類 自分の物件 他人の物件(代理・媒介)
売買 〇 必要(業として行う場合) 〇 必要
交換 〇 必要(業として行う場合) 〇 必要
賃貸借 × 不要(いわゆる大家業) 〇 必要(賃貸仲介業など)

注意ポイント

自分の物件を賃貸するだけ(大家業)なら免許は不要ですが、それを反復継続して売買する場合や、他人の物件の賃貸を仲介する場合は免許が必要になります。

宅建業免許の2つの種類「知事免許」と「大臣免許」

宅建業免許には、事務所の設置場所によって2つの種類があります。行える業務内容や免許の効力に違いはなく、申請先が変わるだけです。

  • 都道府県知事免許: 1つの都道府県内にのみ事務所を設置する場合

  • 国土交通大臣免許: 2つ以上の都道府県に事務所を設置する場合

最初は「知事免許」でスタートし、事業拡大に伴い他の都道府県に支店を出すタイミングで「大臣免許」へ免許換えを行うケースが一般的です。

要注意!免許が取得できない「欠格要件」

宅建業法には、免許を与えられないケース(欠格要件)が定められています。以下のいずれかに該当する場合、免許申請は拒否されてしまいます。

  • 過去の違反等による免許取消し: 不正取得や悪質な行為等で免許を取り消され、5年を経過していない場合。

  • 法律違反等による処罰: 禁錮以上の刑、または宅建業法違反や暴力的犯罪等で罰金刑に処せられ、執行が終わってから5年を経過していない場合。

  • 申請前5年以内の不正行為: 免許申請前の5年以内に、無免許営業などの不正・不当な行為をした場合。

  • 判断能力・財産管理能力の制限: 成年被後見人、被保佐人、または破産手続開始の決定を受け復権を得ていない場合。

  • 反社会的勢力等: 暴力団の構成員等である場合。

  • 事務所の体制不備: 後述する「専任の宅地建物取引士」を規定の人数設置していない場合。

個人事業主の場合は申請者本人、法人の場合は代表者だけでなく、役員全員や重要な使用人(支店長など)にも適用されるため、関係者全員の事前の確認が必須です。

免許取得のための3つの重要要件(人・場所・お金)

欠格要件に該当しないことに加え、宅建業免許を取得するには以下の「3つの要件」をすべて満たす必要があります。

① 人の要件:専任の宅地建物取引士の設置

事務所ごとに、業務に従事する者5名につき1名以上の割合で、「専任」の宅地建物取引士を設置しなければなりません。この「専任」として認められるには、以下の条件をクリアする必要があります。

  • 常勤性: その事務所の通常の勤務時間中、常に勤務している状態であること。

  • 専従性: もっぱら宅建業の業務に従事していること(他社の役員兼任などは原則不可)。

また、試験に合格しているだけでなく、都道府県知事の「登録」を受け、有効な「宅地建物取引士証」の交付を受けていることが大前提となります。

② 場所の要件:独立した事務所の確保

宅建業を継続的に営むための、物理的な拠点としての「事務所」が必要です。本店はもちろん、実質的に業務を行う支店も要件を満たす必要があります。

  • 物理的な独立性: 他の法人や個人のスペースと明確に区分され、独立して業務を行えること。(自宅兼事務所の場合は、居住スペースと明確に仕切られ、専用の出入り口があること等が求められます)

  • 継続的な使用権限: 賃貸借契約などに基づき、安定して使用できること。

  • 事務所としての形態: 看板、固定電話、事務機器(机、パソコン等)が備えられていること。

近年増えているレンタルオフィス等については、都道府県によって判断基準が異なるため事前の確認が重要です。

③ お金の要件:営業保証金の供託 または 保証協会への加入

万が一取引相手に損害を与えてしまった場合に備え、以下のいずれかの方法で資金を担保する必要があります。

  • 営業保証金の供託(法務局へ預ける)

    本店:1,000万円 / 支店:1か所につき500万円

  • 保証協会への加入(弁済業務保証金分担金の納付)

    本店:60万円 / 支店:1か所につき30万円

実務上は、開業時の初期費用を大幅に抑えられる「保証協会(ハトマークまたはウサギマーク)への加入」を選択するケースが圧倒的に多くなっています。

まとめ:宅建業免許の取得は専門家への相談が最短ルート

宅建業免許の取得には、欠格要件の厳格なチェックや、人・場所・お金に関する複雑な要件をすべてクリアし、膨大な書類を作成・収集する必要があります。

これらをご自身で手探りで進めると、書類不備による役所との往復が発生し、肝心な開業準備(物件確保や営業活動など)に遅れが生じるリスクがあります。

行政書士なかじま法務事務所では、台東区を拠点に東京・神奈川・千葉・埼玉エリアの不動産業開業をフルサポートしております。

宅建業免許の新規申請はもちろん、更新手続き、変更届出、保証協会への入会手続きまでワンストップで代行し、経営者様が「本来の営業活動」に専念できる環境をお守りします。

ご自身の状況で免許が取得できるかどうかの要件診断や、初期費用のお見積りなど、まずは当事務所の初回無料相談よりお気軽にお問い合わせください。

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