お役立ちコラム

【おひとりさまの終活】身寄りがない方の死後の手続きは誰がやる?甥・姪への迷惑を防ぐ「死後事務委任」

「もし自分に万が一のことがあったら、この部屋の片付けや葬儀は誰がやってくれるのだろう…」 「疎遠になっている甥や姪には、絶対に迷惑をかけたくない」 「私が死んだら、この子(ペット)はどうなってしまうの?」

頼れるご家族がいらっしゃらない単身の方(おひとりさま)にとって、ご自身の「死後の手続き」は、誰にも相談できずに一人で抱え込んでしまう切実な悩みです。

行政書士なかじま法務事務所 代表の中島英貴です。 当事務所には、このような「おひとりさま」からのご相談が数多く寄せられます。結論から申し上げますと、ご親族に代わって、専門家があなたの死後の手続きをすべて引き受ける「死後事務委任(しごじむいにん)」という公的な契約を結んでおくことで、これらの不安は完全にゼロにすることができます。

今回は、おひとりさまが直面する死後のリアルな問題と、あなたらしく安心して最期を迎えるための「死後事務委任」の仕組みについて、分かりやすく解説いたします。

1. 身寄りがない方の「死後」、実はこんな問題が起きています

「自分には財産もないし、死んだ後のことは国や役所が適当にやってくれるだろう」と思っていませんか?実は、そうではありません。あなたが亡くなった後、以下のような非常に現実的で厄介な問題が、残された関係者に重くのしかかります。

  • ① アパートの大家さんや連帯保証人への大迷惑
    賃貸住宅にお住まいの場合、誰かが部屋を片付けて(遺品整理)、大家さんに鍵を返さなければなりません。誰もやる人がいないと、大家さんや昔頼んだ連帯保証人に多大な金銭的・精神的負担がかかってしまいます。

  • ② 疎遠な「甥・姪」への突然の連絡
    役所や警察は、戸籍をたどって遠い親戚(兄弟姉妹や甥・姪)に連絡をします。何十年も会っていない甥や姪に、突然「遺体を引き取って、火葬と部屋の片付けをしてください」と連絡がいき、トラブルになるケースが後を絶ちません。

  • ③ ペットの行き場がなくなる
    残されたペットは、最悪の場合、保健所へ連れて行かれてしまう可能性があります。

2. 「遺言書」だけでは、部屋の片付けも葬儀もできない!?

「それなら、遺言書を書いておけば安心だ」と思う方も多いのですが、ここにも大きな誤解があります。

実は、遺言書は「財産(お金や不動産)を誰に渡すか」を決めるだけのルールブックであり、それ以外のことはできません。 いくら遺言書に「Aさんに遺品整理をお願いします」「葬儀は〇〇斎場でやってください」と書いても、それらを実行する法的な強制力はないのです。

つまり、おひとりさまの終活には、お金の行き先を決める「遺言書」と、死後の作業(体や物の処分)を頼む「死後事務委任契約」の2つの準備が絶対に必要になります。

3. あなたの「家族の代わり」になる死後事務委任契約

「死後事務委任(しごじむいにん)契約」とは、元気なうちに信頼できる第三者(行政書士などの専門家)と契約を結び、「私が死んだら、家族の代わりにこれらの手続きをすべてお願いします」と託しておく制度です。

具体的には、以下のような面倒な手続きをすべて専門家に丸投げすることができます。

  • 死亡届の提出や、年金・健康保険の返却手続き

  • お通夜・告別式の手配(「お葬式は不要。火葬のみで」といったご希望も叶います)

  • お墓や散骨の手配

  • 病院の未払い代金や、家賃の精算

  • 自宅の遺品整理、パソコンやスマホのデータ消去

  • 水道・ガス・電気、スマホ、サブスクなどの解約手続き

  • ペットを新しい里親や施設へ引き渡す手配

  • お世話になったご友人への訃報の連絡

4. 費用はどうなるの?(安心の預託金制度)

「専門家に死後の作業を全部頼むなんて、すごくお金がかかるのでは…」と不安に思われるかもしれません。

死後事務を依頼する場合、葬儀代や遺品整理の業者に払う実費分として、ある程度まとまったお金(数十万円〜)を、生前に専門家や信託銀行に預けておく「預託金(よたくきん)」という仕組みを使います。 つまり、ご自身の現在の貯金の中から「自分の後始末にかかる費用」をあらかじめ取り分けておくため、ご自身の死後に誰かにお金の負担を強いることはありません。もちろん、残ったお金は遺言書に従って、お世話になった方や寄付などに充てることも可能です。

まとめ:一人で悩まず、まずは「想い」をお聞かせください

頼れる家族がいないことへの不安は、夜眠れなくなるほど深く、重いものです。 しかし、「死後事務委任契約」という法的なお守りを作っておくことで、「これで誰にも迷惑をかけずに、安心して最期を迎えられる!」と、表情がパッと明るくなるお客様を私は数多く見てきました。

「私の貯金でも、こんなお願いはできるのかしら?」 「ペットのことだけがとにかく心配で…」

どのような些細なことでも構いません。行政書士なかじま法務事務所が何よりも大切にしているのは、お客様のお話にじっくりと耳を傾ける「傾聴」の姿勢です。 事務的に契約を迫るようなことは絶対にいたしません。まずは、あなたが抱えている不安をありのままにお聞かせください。私たちがあなたの「家族の代わり」となり、最後まで責任を持って伴走するプランを一緒に考えさせていただきます。

ご高齢の方や、外出が不安な方のために、基本的にはご自宅やご指定の場所へ直接お伺いし、リラックスした環境でじっくりとお話を伺います(東京都台東区の事務所での面談も可能です)。

初回のご相談は無料です。心穏やかな明日を迎えるために、まずは一人で抱え込まずにお気軽にご連絡ください。

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