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相続 は誰に相談する?ケース別のおすすめ相談先を解説!

相続 は誰もが経験する可能性のあるものです。両親や妻や夫など家族が亡くなった場合、相続手続きについて対応しなければなりません。複雑な相続手続きを自力で対応するのは非常に大変です。自力で出来ない場合は専門家に頼みたいけど、誰に頼めば良いものなのか迷うところです。初めて遺産相続手続きを迎える方の皆様に各専門家の特徴や費用についてまとめてみました。

相続 の相談先は主に6つ

一般的な相続の相談先としては、次の6つがあります。

  1. 市役所・区役所などの公的機関(無料相談)
  2. 銀行(信託銀行)
  3. 税理士
  4. 弁護士
  5. 司法書士
  6. 行政書士

どこも相続について相談ができますが、得意分野はそれぞれ異なるため、適切な相談先を選ぶ必要があります。

ケース① 相続全般について知りたいなら市役所・区役所

市役所や区役所、税務署、法務局などの公的機関では、定期的に無料相談を実施しています。多くは電話等で予約をして、直接窓口に出向いて相談をすることになります。

 市役所・区役所に相談するメリット・デメリット

市役所や区役所の場合、「誰でも気軽に無料で利用できる」というのが大きなメリットです。

ただし、市役所や区役所では相続手続きの流れや一般的な情報の提供にとどまるため、相続問題が全て解決する可能性は低いと思われます。

メリット デメリット
  • 誰でも気軽に利用できる
  • 相談料が無料であることが一般的
  • 相続に関する一般的な内容を相談できる
  • 役所には具体的な手続きは依頼できない
  • 書類の作成やチェックはできない
  • 相談時間が短いことが多い。回数も制限がある場合が多い

 

ケース② 遺産の運用などの相談は信託銀行へ

相続によって取得した遺産の運用を視野に入れる場合は、信託銀行に相談する方法も考えられます。

信託銀行が強みを持っているのは、相続手続きそのものではなく、相続によって取得した遺産の運用です。投資信託をはじめとして、資産運用に活用できるさまざまな金融商品の紹介を受けられます。

銀行に相談するメリット・デメリット

銀行は全国、各地域にあるため画一的なサービスが受けられるため、安心感があります。しかしながら、銀行のサービスは他の方法に比べて「費用が高額」になるという点があります。

メリット デメリット
  • 金の引き出しなどをできないようにしてくれる
  • 預金関係の資産状況を把握しているので、預金の相続に必要な相談がスムーズに進む
  • 相続した資産の運用について一気通貫で相談できる
  • 銀行だけで手続きが完結するわけではなく、最終的には他の専門家などに相談する必要がある
  • 複雑困難なケースは断られることも
  • 料金は他の方法より割高

 

ケース③ 相続税に関する相談は税理士へ

相続税に関する相談を希望する場合は、「税理士」を選択しましょう。

税理士の中には「遺産相続手続きを扱っています」とうたっている所もあるようですが、税理士はあくまで相続税の申告が業務で、遺産相続手続きはその税理士と提携している行政書士や司法書士が行います。税理士は遺産相続手続きの中で相続税の申告が必要な場合、遺産分割や名義変更が終わった後でかかわってくることになります。したがって相続税の申告がない場合は、税理士に依頼する必要はありません。

税理士に相談するメリット・デメリット

税理士の場合、「相続財産の価値を正確に算出してくれて、相続税に関する手続きを一任できる」というのが大きなメリットです。

誰が、どのような遺産を、どれくらい相続するのか話し合う際、その財産の価値を正確に算出しておくことは非常に重要です。

メリット デメリット
  • 相続する資産の正確な価値を判断してくれる
  • 相続税の算出や申告手続きを依頼できる
  • 将来を見据えた相続対策を提案してくれる
  • そもそも相続税の申告が必要な人の割合は死者全体の10%以下程度である為、税理士が必要な事例は少ない

 

ケース④ 相続トラブルの相談は弁護士へ

弁護士は直接遺産相続手続きを行うことはなく、弁護士に依頼するケースとしては、トラブルになりそう・裁判調停に発展しそうな遺産相続手続き(特に相続人間で話し合う遺産分割協議)、紛争性が高い遺産分割協議であれば、初めから弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士に相談するメリット・デメリット

相続内容に納得できず相続人同士で争いが起きた場合や訴訟に発展した場合、基本的に代理人として問題解決を依頼できるのは弁護士だけです。相続争いでは、相手が身内ということもあって想像以上に精神的負担がかかりますし、問題解決に時間がかかるほど体力的にも辛くなるでしょう。

メリット デメリット
  • 相続人の代理人として交渉できる
  • 遺産分割調停や審判などの裁判所の手続きも代行できる
  • 相続財産調査や相続人調査をおこない、相続放棄の手続きなども適切に進められる
  • 遺留分の侵害や遺言書の有効・無効などの争いについても、代理人として対応できる
  • 訴訟になれば長期に及び費用は高額

 

ケース⑤ 不動産の名義変更が必要な場合は司法書士へ

司法書士は登記の専門家にて、不動産の相続登記=不動産の名義変更を行います。

不動産の所有者があいまいな場合や不動産が複数ある場合などは、司法書士に相談・依頼することで、自力で対応するよりもスムーズに相続手続きが進みます。

司法書士に相談するメリット・デメリット

遺産相続における登記とは、不動産の所有者や持ち分の割合などの情報を登記簿に記録する手続きのことで、これは基本的に司法書士しか対応できません。

メリット デメリット
  • 法務局に対して相続登記ができるのは司法書士だけ
  • 預貯金・投資信託など他の名義変更も可能
  • 裁判所の書類作成(遺言書の検認、相続放棄、遺産分割調停)も可能
  • 弁護士よりも費用が安く済む場合がある
  • 相続税の申告はできない
  • すでに紛争状態の場合、司法書士では対応できない
  • 基本的に相続人の代理人として交渉できない

 

ケース⑥ 書類作成、自動車の名義変更、許認可手続きなどの相談は行政書士へ

行政書士とは、官公署に提出する書類や権利義務に関する書類を作成する専門家です。

相続に関する書類の作成、自動車の名義変更、農地の相続に関する許認可取得など、事務的な手続きが主である相続の場合は、行政書士に相談することをお勧めします。

相続手続きが「不動産の名義変更・裁判所への書類・相続税」が不要なものであれば、行政書士に相談するのが最適といえます。他の専門家に頼みずらい個々の手続きをスポットで受けてもらえます。

相続について行政書士に相談できる内容

  • 法定相続人調査
  • 相続財産調査
  • 遺言執行
  • 遺産分割協議書の作成
  • 預貯金の解約払戻し
  • 有価証券の名義変更
  • 自動車の名義変更

行政書士は広範囲な業務に対応しているので、相続財産の内容によっては、すべての相続手続きを依頼できるケースがあります。他の士業に比べてコストも低いため、「相続手続きは自分でできるが、書類収集の時間がない」という方は、行政書士が最良のパートナーになってくれるでしょう。

行政書士に相談するメリット・デメリット

行政書士は紛争になっている案件を扱うことはできませんが、親族間で円満に話し合いが進められる状況なら、行政書士に相続手続きを依頼するメリットは大きいと言えます。

相続を専門家に依頼するとなると、「それほど財産があるわけでもないのに…」などと躊躇してしまうこともあると思います。その点、行政書士は「身近な街の法律家」ですから、相続について気軽に相談できます。誰に相談してよいのか分からないという方は、是非、行政書士にご相談ください。

メリット デメリット
  • 幅広い相続業務に対応できる
  • 料金が比較的安価
  • 正確かつスムーズに手続きを行うことができる
  • 相続人の調査や相続財産調査など、手間がかかる作業を一任できる
  • 親身な方が多く、不安や困り感を聞いてくれる人が多い
  • 相続人の負担を軽減できる
  • 不動産の相続登記はできない
  • 裁判所の書類作成はできない
  • 相続税の申告はできない

※上記が必要な場合には、提携している弁護士・司法書士・税理士にお繋ぎ致します。

 

まとめ 相続の相談先は相談内容によって使い分けよう!

今回は相続の相談は誰にするべきかについてご紹介しました。結論、遺産相続について相談できる専門家は、それぞれ業務範囲や得意分野が異なるため、お悩みやご事情に合わせて使い分けましょう。

簡単に纏めると、下記の通りです。

  • まずどうしたらよいかを簡単に知りたいなら役所の無料相談
  • 相続税がかかりそうなら税理士
  • 争いになっているなら弁護士
  • 不動産を相続するなら司法書士
  • 不動産も相続税も関係ないなら行政書士

 

当事務所では、遺言書作成・相続手続きのサポートを行っております。

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