お役立ちコラム

認知症対策 として家族信託を検討してみませんか?

近年、高齢化が進む日本において、認知症の患者数は増加の一途をたどっています。

厚生労働省の調査によると、2025年には約700万人、2035年には約950万人と、認知症患者数が倍増すると予測されています。認知症になると、判断能力が低下し、財産管理が難しくなります。

そのため、認知症の親がいる家族は、親の財産をどのように管理していくのか、悩むことになります。そんなときに、認知症対策 として検討したいのが「家族信託」です。

家族信託とは、委託者が受託者に財産を信託し、受託者が委託者の意向に従って財産を管理・処分する制度です。

家族信託には、認知症対策として以下のメリットがあります。

家族信託の 認知症対策 としてのメリット

  • 認知症になっても、親の財産を守ることができる

認知症になると、親本人は財産を管理することが難しくなります。そのため、親の財産が不当に使われたり、凍結されたりするリスクがあります。家族信託を利用すれば、親が認知症になっても、受託者が委託者の意向に従って財産を管理・処分することができるため、親の財産を守ることができます。

  • 親の財産を、親の意思に沿って管理・処分することができる

認知症になると、親本人の意思決定能力が低下します。そのため、親の財産をどのように管理・処分すればよいのか、家族で悩むことになります。家族信託を利用すれば、信託契約書で親の意思を明確にしておけるため、親の意思に沿って財産を管理・処分することができます。

  • 相続時のトラブルを防ぐことができる

認知症の親が亡くなった場合、相続手続きが複雑になり、相続人同士でトラブルが発生するリスクがあります。家族信託を利用すれば、信託契約書で相続に関する事項を定めておくことができるため、相続時のトラブルを防ぐことができます。

家族信託は、認知症対策として有効な手段のひとつです。しかし、家族信託を利用するためには、信託契約書を作成する必要があります。信託契約書は、専門的な知識や経験がないと作成するのが難しいため、行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。

具体的な家族信託の活用例

家族信託には、さまざまな活用方法があります。ここでは、認知症対策としてよく利用される活用例をいくつかご紹介します。

  • 不動産の管理・処分

認知症の親が所有する不動産を、家族が管理・処分したい場合に利用できます。例えば、親が住む自宅を、親の意思に沿って売却したり、親の介護施設への入居に伴い、自宅を賃貸したりすることができます。

  • 年金や預貯金の管理

認知症の親の年金や預貯金を、家族が管理したい場合に利用できます。例えば、親の年金を、親の生活費や介護費用に充てたり、親の預貯金を、親の希望に沿って投資したりすることができます。

  • 事業の継承

認知症の親が経営する事業を、家族が継承したい場合に利用できます。例えば、親の事業の経営権を、家族に信託し、家族が事業を継承することができます。

家族信託を利用する際の注意点

家族信託を利用する際には、以下の点に注意が必要です。

  • 信託契約書を慎重に作成する

信託契約書は、家族信託の運用を左右する重要な書類です。そのため、信託契約書を作成する際には、専門家に依頼し、慎重に作成するようにしましょう。

  • 家族間の話し合いを十分に行う

家族信託は、家族全員の同意のもとで利用する制度です。そのため、家族信託を利用する場合、家族間で十分に話し合い、合意形成を図るようにしましょう。

  • 信託の目的や内容を定期的に見直す

信託の目的や内容は、家族の状況や事情の変化によって、変更が必要になる場合があります。そのため、信託の目的や内容を定期的に見直し、必要に応じて変更するようにしましょう。

まとめ

認知症は、高齢化が進む日本において、ますます社会問題化しています。認知症になると、判断能力が低下し、財産管理が難しくなります。

そんなときに、認知症対策として検討したいのが「家族信託」です。家族信託とは、委託者が受託者に財産を信託し、受託者が委託者の意向に従って財産を管理・処分する制度です。

家族信託は、認知症対策として有効な手段のひとつですが、信託契約書を作成する必要があります。信託契約書は、専門的な知識や経験がないと作成するのが難しいため、行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。

また、家族信託を利用する場合、以下の点に留意するとよいでしょう。

  • 認知症対策は、早めに検討する
  • 家族間で十分に話し合いを重ねる
  • 専門家に相談する

行政書士なかじま法務事務所では、家族信託に関するご相談を承っております。認知症対策として家族信託を検討されている方は、ぜひ当事務所にご相談ください。

当事務所では、家族信託の専門知識と経験を有する行政書士が、ご相談者のご希望やご状況に応じて、最適な家族信託のご提案をさせていただきます。また、信託契約書の作成や、信託の運用に関するサポートも承っております。

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