個人間の取引から企業間の大規模な契約まで、私たちの社会は様々な「契約」によって成り立っています。しかし、「契約」について深く理解し、その重要性を認識している方は意外と少ないのではないでしょうか。

口約束だけで済ませてしまい、後々「言った、言わない」のトラブルに発展してしまった…そんな経験はありませんか？

当事務所では、お客様が安心して取引を行い、円滑な人間関係・ビジネス関係を築けるよう、契約書作成の専門家としてサポートいたします。このページでは、契約の基本から契約書作成のメリット、当事務所のサービス内容について詳しくご説明いたします。

１．契約とはなにか？

「契約」とは、法律的に言うと「申込み」と「承諾」という二つの意思表示が合致することによって成立する法律行為です。難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言えば「お互いが特定の約束事に合意すること」です。

例えば、コンビニで商品を買う行為も、「この商品ください（申込み）」と店員が「はい、どうぞ（承諾）」という意思表示が合致することで成立する売買契約です。

重要なのは、契約は必ずしも書面がなくても、口約束だけで成立するということです（保証契約など一部例外はあります）。しかし、口約束だけでは、後になって「そんな約束はしていない」「内容が違う」といったトラブルが発生するリスクが常に伴います。

２．なぜ契約書が必要なのか？

口約束でも契約は成立するのに、なぜわざわざ「契約書」を作成する必要があるのでしょうか？その理由は、主に以下の点にあります。

• トラブルの防止（「言った、言わない」を防ぐ）: これが契約書を作成する最大の理由です。口約束では、時間が経つにつれて記憶が曖昧になったり、都合の良いように解釈が変わったりすることがあります。契約書として約束の内容を明確に書面に残すことで、当事者間の認識のズレを防ぎ、将来的な紛争を未然に防ぐことができます。
• 契約内容の明確化: どのような条件で、誰が何をいつまでに行うのかなど、契約の詳細な内容を具体的に定めることができます。これにより、お互いの権利と義務が明確になり、スムーズな取引が可能になります。
• 権利義務関係の確認: 契約書は、当事者がどのような権利を持ち、どのような義務を負うのかを明確に示すものです。これにより、自分の権利を守り、相手方に義務の履行を求める際の根拠となります。
• 証拠としての機能: 万が一、契約内容をめぐってトラブルが発生し、裁判などに発展した場合、契約書は最も有力な証拠となります。口約束だけでは、約束の存在や内容を証明することは非常に困難です。
• 契約に対する意識の向上: 契約書を作成するというプロセスを経ることで、契約内容を慎重に検討し、安易な契約を防ぐ効果も期待できます。また、契約に対する責任感を高めることにも繋がります。

このように、契約書は単なる形式的な書類ではなく、円滑で安全な取引を行う上で不可欠なツールなのです。

３．契約書を作成するメリット

契約書を作成することには、上記「なぜ必要なのか」で述べた点以外にも、様々なメリットがあります。

• 紛争解決の円滑化: トラブルが発生した場合でも、契約書があれば、そこに定められた内容に基づいて話し合いを進めることができます。解決のためのルールが明確になっているため、感情的な対立を避け、早期かつ円満な解決に繋がりやすくなります。
• 取引の安定化と信頼関係の構築: 契約内容が明確であれば、お互いが安心して取引を進めることができます。これは、長期的な取引関係の安定化や、当事者間の信頼関係の構築に大きく貢献します。特にビジネスにおいては、契約書をきちんと作成する姿勢が、取引相手からの信頼を得る上で重要となります。
• 自社の権利保護: 契約書には、自社に不利な条項がないか、必要な権利が確保されているかなどを確認し、盛り込むことができます。例えば、秘密保持義務、損害賠償の範囲、契約解除の条件などを明確に定めることで、予期せぬリスクから自社を守ることができます。
• コンプライアンス（法令遵守）の確保: 業種によっては、特定の契約書を作成することが法令で義務付けられている場合があります。また、下請法などの関連法規を遵守した契約内容にすることも重要です。契約書作成を通じて、コンプライアンスを確保し、法的リスクを回避することができます。
• ビジネスチャンスの拡大: しっかりとした契約書を提示できることは、企業の信頼性や専門性の高さをアピールすることにも繋がります。これにより、新たな取引先との契約締結や、より有利な条件での取引が実現する可能性が高まります。

【具体例】

• 不動産賃貸借契約書: 家賃、敷金、契約期間、修繕義務などを明確にし、貸主・借主双方の権利を守ります。
• 業務委託契約書: 委託する業務内容、報酬、成果物の権利帰属、秘密保持などを定め、円滑な業務遂行をサポートします。
• 売買契約書: 商品の内容、代金、支払方法、引渡し時期、瑕疵担保責任などを明確にし、売主・買主間のトラブルを防ぎます。
• 金銭消費貸借契約書: 貸付金額、利息、返済期日、遅延損害金などを定め、確実な返済を確保します。

これらの例のように、様々な場面で契約書はその効力を発揮します。

４．当事務所の契約書作成手続きの流れ

当事務所では、お客様一人ひとりの状況やご要望に合わせた、最適な契約書作成をサポートいたします。手続きは以下の流れで進めさせていただきます。

1. お問い合わせ・初回ご相談: まずはお電話、メール、または当ホームページのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。初回のご相談にて、お客様の状況、契約の目的、ご希望の条件などを詳しくお伺いいたします。どのような契約書が必要なのか、どのような点に不安を感じているのかなど、遠慮なくお話しください。
2. ヒアリング・お見積り: ご相談内容に基づき、より詳細なヒアリングを実施させていただきます。契約の背景、当事者間の関係性、特に注意すべき点などを深掘りし、契約内容の核心を把握します。ヒアリング内容に基づき、契約書作成に必要な作業量や難易度を考慮し、正式なお見積りを提示いたします。
3. 契約内容の検討・法的リスクの分析: お客様のご要望を踏まえつつ、関連する法律や過去の判例などを調査し、法的な観点から契約内容を詳細に検討します。潜在的なリスクを洗い出し、お客様にとって不利益な条項が含まれていないか、必要な権利が保護されているかなどをチェックします。
4. 契約書案の作成: 検討結果に基づき、お客様に最適化された契約書の第一稿を作成いたします。専門用語はできるだけ避け、平易な言葉で分かりやすく、かつ法的に有効な文書を作成することを心がけます。
5. 契約書案のご確認・修正: 作成した契約書案をお客様にご確認いただき、内容について丁寧にご説明いたします。ご不明な点や修正のご希望があれば、遠慮なくお申し付けください。お客様にご納得いただけるまで、何度でも修正対応を行います。必要に応じて、契約相手方との交渉に関するアドバイスも行います。
6. 最終確認・納品: 修正が完了し、お客様にご納得いただけた段階で、契約書を最終化します。完成した契約書は、Word形式やPDF形式など、ご希望の形式で納品いたします。
7. アフターフォロー: 契約書の納品後も、契約内容に関するご質問や、将来的な見直しのご相談など、継続的にサポートさせていただきます。

※ご希望に応じて、作成した契約書を公正証書にするための手続きサポートも承ります（別途費用）。公正証書にすることで、金銭債務については強制執行が可能になるなど、さらに強力な効力を持たせることができます。

５．料金について

契約書作成の料金は、契約の種類、内容の複雑さ、条項数、作成に必要な時間、修正回数などによって異なります。

• 基本的な契約書（定型的なもの）: ４０，０００円～（税別）
• 複雑な契約書（非定型的なもの、特殊な条項を含むもの）: ６０，０００円～（税別）

上記はあくまで目安となります。

正式な料金につきましては、初回のご相談・ヒアリングの後、個別にお見積りさせていただきます。お見積り内容にご納得いただいた上で、正式にご依頼いただく流れとなりますので、どうぞご安心ください。

契約書は、お客様の大切な権利と財産を守り、円滑なビジネスと安心な生活を実現するための重要な基盤です。契約に関するお悩みやご不安がございましたら、ぜひ一度、契約書作成の専門家である当事務所にご相談ください。

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